わたしの失敗 1.
【場所】
私は色々な本を読みます。
『いつかはカフェを』といつも心に思っていた私は
様々な自己啓発本やカフェ開業ノウハウ本を読み漁りました。
知識を詰め込み、その詰め込んだノウハウをまとめて最良の形で計画を進めればカフェで成功するのでは!という思いは常に頭の中にありました。そしてとうとうリフォーム事務所の隣にカフェを開くこととしました。
自身のリフォーム事業は資金も豊富ではない状態から出発しましたので事務所を借りる予算もなるべく抑えたいという思いから、必然的にあまり賑やかでない、人通りも少ない場所となりました。
リフォーム業界ではリピートや紹介で安定した運営を続けることも少なくありません。
当社もなんとかそのような形で運営を続けておりましたので場所はあまり関係ないというのが事実でした。
そんな場所でのカフェオープン、リスクは伴うことも考えましたが当時は携帯電話からスマホがいつしか主流となりSNSも流行り始め、そういうものを利用して発信していけばお客様はわざわざ探してきてくれるだろうという甘い思いもありました。
毎日『バズらせる』アイデアやパワーがあれば圧倒的に、どんな場所でもわざわざ行きたくなる特別なメニューがあれば、違ったかもしれませんが日々の努力も実らず、その後移転を決意しました。
わたしの失敗 2.
たとえば、メニュー選び。
美味しいものを提供したい。できあいのものでなく材料から手作りで。
無添加で、手を抜かず、オープンに向けて、気持ちも昂りまた、メニューもこのように志も高く、とくかく高く!
手間がかかるということは、すなわち人件費もかかるということも理解しています。高い志を持って進めていけば必ずや理解いただき、お店も繁盛するはずだ!
人件費もカバーできるはずだ!
この思いで成功しているお店ももちろんあるはずです。やり方次第でできたのではと今でも悔やまれます。
ですが私の店は失敗しました。
赤字が続き、残念ながらお店を一時閉店することに。
集まったスタッフが最高の人員であったことが閉店という判断を鈍らせて本当にギリギリまで追い詰められました。
飲食の経験がないものはダメなのかできあいのものを割り切って提供しなければダメなのか全てが模索中です。
失敗をしないと成長がないとはよく言われます。
かっこいい言葉ですね。
でも失敗は嫌なものです。無一文になるかもしれないですからね。怖いです。
家族がいればそれはさらに倍増です。
そんなドン底の状態が続きましたが今、カフェを再開させております。
ここまで書いておいてなんで?と思われるかもしれません。
失敗を教訓に少人数での運営、メニューを絞って、営業日数もさらに絞って、試行錯誤しながらです。こんな運営なら、お客様は来ないなとマイナスなことを思ってしまいながら蓋を開けたら、お客様が来ていただけたのです。
ギリギリまで赤字を続けて運営していたこと、こだわって手作りしていたことそんなことが思いもかけず、伝わっていたお客様がいらっしゃったのです。
こんな綺麗ごとを文字にしても、明日は急にお客様が来店しないということもありえます。
とにかく試行錯誤。
わたしの失敗 3.
看板
内部の工事に力と資金を注ぎ込みすぎました。
内部は完成した時はオープン日も迫り、疲弊も伴い外部のことまでは手がまわりませんでした。
いまだにその状況は継続されてしまっております当店を目指している方からは場所が分かりにくかったというお声や当店で飲食を済ませてお帰りになるお客様からはもっと早く来ればよかった。外からはよくわからなかった。
といった外部の発信が少なすぎることによるお言葉を多々いただきました。
発信すること、大事です。
早く、対処しなければ!
不思議な出会い 1.
【いつかはカフェを】
呪文のように頭の中にあった言葉。
リフォームを本業とする私はことあるごとに自分がコーヒー好きなことを会話のネタにしておりました。
そうしているうちにコーヒーに携わっている人と出会い道筋ができるのでは?という思いがありました。
そんな思いを続けているうちに1年が経ち2年が経ち、いつしか10年以上が経とうとしておりました。
そんなことはなかなかないものだな、と思い始めていた頃当時、長期を費やしたリノベーション工事が完了しました。
全勢力を費やし、当社の代表となるような事例でもありプロの写真家にその現場を撮ってもらう依頼をしました。
まさかその時はそのことがきっかけで【事】が大きく進んでいくとは思いもよりませんでした。
カメラマンさんに現場を撮影していただきお礼として近くに喫茶店に入り、ランチをご一緒しました。そんな時にいつもの口癖でコーヒー好きであることを話しました。
その時に【コーヒー好き】という言葉で話が弾み、本当に美味しいコーヒー焙煎屋さんがあるから行ってみなよと言われました。
その時に紹介されて行った場所が現在、コーヒー豆を仕入れさせていただいている【ダイワコーヒー】さんです。
不思議な出会い 2.
ダイワコーヒーさんに初めて行った時は入り口を入ってもしばらくはピンときませんでした。
実は今までもコーヒーの焙煎屋さんなどを見つけるとワクワクして出かけコーヒー豆を購入し、今回こそ思いもよらない出会いあるのかなと思いを馳せていたものです。
でもそんなことはなかなかなく、また今回もコーヒーの話をしてコーヒー豆を購入しそこでまた終わるんだろうなという気持ちでした。
ただダイワコーヒー代表の木村さんは素人である自分の思いや言葉を上手に受け止め自分が言い始めるより前に察したようにリフォーム事務所の隣にちょっとしたカフェスペースを開いたらどうですか?と言われちょっと衝撃でした。
飲食業は難しいということはいろいろなところで発信されていて不安もつきまとうものですが思いを否定しない素直なメッセージが心を動かされました。
現在私が店舗工事を手掛け、同様なお気持ちを持つオーナー様たちにお話しする思いを否定しないというスタンスはこの時の心を動かされたまさにこの時を大事にしております。
ご自宅で店舗の開業をお考えの皆様へ
私はリフォーム会社の社長として、カフェ開業の道を歩んできた経験を持つ者です。カフェを自社事務所に併設するという夢をかなえるために、多くの努力と学びを経てきました。今、その経験を生かし、皆様にお伝えしたいと思い、この手紙を書かせていただいています。
カフェを事務所に併設するというアイデアは、私にとって夢の一つでした。しかし、実際に開業してみると、思いがけない困難が待ち受けていました。失敗もありました。しかし、その失敗こそが、私たちの成長と学びの機会となりました。リフォーム業界で培った経験や知識を活かし、問題を解決し、カフェを成功させるために努力しました。
リフォーム業界で身につけたスキルやノウハウは、カフェ経営においても大きな役割を果たしました。例えば、空間の設計やレイアウト、設備の選定など、リフォームの経験がカフェの運営に直結しました。また、お客様とのコミュニケーションやサービス提供の考え方も、リフォーム業界で培ったものが役立ちました。カフェ経営は決して容易ではありませんが、リフォーム業界での経験が、私たちにとって貴重な財産となりました。
今、私はその経験を活かし、自宅でカフェを運営する方々に、お役に立ちたいと考えています。カフェ経営における失敗や成功、そしてリフォーム業界で学んだことを、実例を交えながらお伝えできればと思っています。自宅でカフェを開業するという夢を持つ皆様に、私の経験が少しでもお役に立てれば幸いです。
最後に、飲食店の経営は大変なことも多いですが、それ以上にやりがいや喜びもあります。ぜひ、夢を追いかける勇気を持ち、自宅での開業に向けて一歩踏み出してください。